青森県土砂災害警戒情報システム
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土砂災害警戒情報とは

 「土砂災害警戒情報」は、土砂災害による被害の防止・被害の軽減のため、大雨警報を発表している中で大雨によって土砂災害(土石流や集中的に発生する急傾斜地の崩壊)の発生するおそれが高まったときに、市町村が行う避難勧告や避難指示を発令する際の判断や、住民の皆さんの自主避難の参考となるよう、青森県と青森地方気象台が発表する防災情報です。

 

 この情報は、過去の降雨と土砂災害発生状況の履歴から一定の基準を設け、この基準を超えた場合、または超えると予測された場合に、土砂災害発生の危険度が非常に高くなったと判断して、市町村単位で発表します。(土砂災害警戒情報の発表にあたっては、青森県の「土砂災害発生危険基準線(CL)」と、青森地方気象台の「土壌雨量指数(地中に貯まった降雨の量を表す指標)」の2つの基準により判断しています。)

 

 土砂災害警戒情報が発表された場合は勿論のこと、 土砂災害警戒情報が発表されていない場合でも、降雨の状況や周辺の状況を確認し、土砂災害発生の危険性を感じた場合には、速やかに自主的に避難してください。

《 土砂災害警戒情報 》

土壌雨量指数とは

 がけ崩れなどの土砂災害は、降った雨が土壌中にたまっている量(貯留量)と関係が深いことが知られています。

 土壌雨量指数とは、降水が土壌中にどの程度蓄えられているかを示すための指標で、実際の土壌中の水分量を表すものではありません。降雨としては解析雨量降水短時間予報をタンクモデルに入力して3つのタンクの貯留量の合計を土壌雨量指数として算出します。

 タンクモデルではどの地域も同じ地質(花崗岩)を想定しているため,土壌雨量指数が同じであっても軟弱な地盤の地域と硬い地盤の地域とでは危険度が異なります。

 そこで、地域ごとに過去10年間の土壌雨量指数の履歴順位と比較することによって、土砂災害の危険度を表します。順位が高いほど土砂災害の危険度が増加します。

《 土壌雨量指数の概念 》

解析雨量とは

解析雨量

 アメダスは雨量計により正確な雨量を観測しますが、雨量計による観測は面的には隙間があります。一方、レーダーでは、雨粒から返ってくる電波の強さにより、面的に隙間のない雨量が推定できますが、雨量計の観測値に比べますと精度が落ちます。そこで、両者の長所を生かし、レーダーによる観測値をアメダスによる観測値で補正すると、面的に隙間のない正確な雨量分布が得られます。

 なお、解析雨量の精度をより高めるために、国の他機関や青森県の雨量計による観測値も、アメダスと合わせて利用しています。

《 解析雨量の求め方 》
※気象庁HPより引用

降水短時間予報とは

降水短時間予報

 降水短時間予報は、解析雨量と同じく30分間隔で発表され、6時間先までの各1時間雨量を予報します。例えば、9時の予報では15時までの、9時30分の予報では15時30分までの、各1時間雨量を予測します。

 解析雨量により毎時間の雨量分布が得られます。この雨量分布を利用して雨域を追跡すると、それぞれの場所の雨域の移動速度が分かります。この移動速度を使って直前の雨量分布を6時間分移動させて、6時間後までの雨量分布を作成します。

 予測の計算では、雨域の単純な移動だけではなく、山の風上斜面で雨が強まったり、山を越えて雨が弱まったりする地形の効果も考慮しています。また、予報時間が延びるにつれて、次第に雨域の位置や強さのずれが大きくなるので、本県の土砂災害警戒情報では2時間後までの予測値を使用しています。

《 降水短時間予報 》
※気象庁HPより引用
《 地形効果 》